北海道の片隅でコソっとつぶやく

いろんなところでひろったガラス瓶や陶器を紹介しています

100年前の幻のお酒「富久天狗」のお猪口 

 

このお猪口、恐らくお酒を買ったお客さんにお店がおまけとして配っていたもの。1896年(明治30年日本清酒の前身「札幌酒造合名会社」6酒造店が合併し生まれる。当時の主要銘柄は「富久天狗」あまり知られていないがこの当時、現在でも主要銘柄として知られる「千歳鶴」は別の蔵で醸造されていたもの。同じ札幌市内で片岡合名会社、片岡唯一郎が「千歳鶴」を2549石造っていたのである。1924年大正13年)に札幌酒造合名会社改め、株式会社とし札幌酒造株式会社に変更となる。1928年(昭和 3年)、政府からの要請により日本清酒を中心に8社を統合。現在の社名「日本清酒株式会社」となり、統一銘柄を「千歳鶴」にしたらしいので、昭和3年以前のものの可能性が高い。

「千歳鶴(ちとせつる)」で名を馳せる日本清酒株式会社は、北海道で現存する最古の酒蔵であり北海道最大都市札幌唯一の酒蔵。その歴史の一部。北海道の炭鉱地区でひろった。